こんにちは、ふうせんです。
先日、某サイトで内蔵SSDのステータスが「異常」になっているOMEN by HP 45Lを購入したのですが、ラッキーなことと苦しめられる出来事の二つがあったので、その内容を共有したいと思います。
中古で、内蔵SSDがCrystalDiskInfoで「異常」ステータスになっているということで少し安めに出品されていました。

最悪は、そのSSDは使わずに別の手持ちのSSDをつけようと思っていました。
以前このブログでもモニター企画でレビューさせていただいたSeagateのあのGen4 SSDです。
ずっと使っていますが、TBWにもかなり余裕がありいまだに現役です。
その際の記事は今も公開していますので、以下からよかったらどうぞ。
ちなみに、今回のPCはIntelの第12世代のため、PCIe Gen4対応なので、SSDの速度を余すところなく活かせます。
SSDは確かに異常だった
早速物が届きました。
かなり大きい箱できました。さすが、45L。
何気に元箱付きだったのがうれしいですね。

早速簡単にセットアップして、SSDを確認してみたところ確かにステータスが異常でした。
でも思ったよりも使用時間が浅い…。

はっきり言って、このレベルの中古品でクリティカルワーニングはおかしいです。
HDDの時は、不良セクタが出たときは物理フォーマットで不良セクタをなくせるとかいろいろあったので、SSDだったらSecureEraseか?と思って試そうとしましたが、どうやらSecureEraseに対応していないようでできませんでした。
実際、セットアップ後の挙動も不安定で、SSDの異常が少なからず出ているのかなという感じもしました。
でも、明らかにSSDの酷使による異常って感じではないので、やっぱりこれはおかしい。
しょうがない、このSSDは外してSeagateのやつをメインにして、このSSDはゲームのインストール用にするかーと考えていたのですが、ふとこの中古PCの保証ってどうなってるのかなーと気になり、調べてみました。
ケアパック(延長保証)に加入しているPC!?
調べてみたところ、なんと今回購入したPCはHPのケアパックという延長保証に加入しており、かつなんと保証期間もまだ残っているPCでした。
購入ページには一切そのような記載がなかったので、かなりのラッキー個体でした。
以下のキャプチャは、これを書いている今撮ったものですが、それでもまだ残存期間があります。

これは、修理に出してみるのもありでは!?と思い、HPに連絡してみることに。
ただ、連絡にあたって気になる点が一つだけありました。
購入者名義問題はないのか?
HPに連絡する際、半ばダメ元でした。
どういうことかというと、今回購入したPCは中古品であり、あくまで保証はこのPCを購入した前オーナーの情報がないとだめ、あるいは中古品なのでダメなのではと思っていたからです。
名義の話は、特にDELLが代表的な例で、購入者の情報が異なると一切サポートを受け付けてもらえません。
余談ですが、DELLについては前所有者から所有権の譲渡手続きをしてもらうことで、中古品の購入であっても保証状態を引き継ぎ、正規の購入と同じ扱いで保証を受けることができます。
某フリマサイト、オークションサイトで新品で購入した本人が出品しているものを購入する際は、所有権の譲渡を実施してもらえるか購入時に確認するとよいです。出品者自身がその制度を知らない方が多いので、ぜひ確認してみてください。
さて、HPにはそんな記述ないしなぁ…。ととりあえず問い合わせだけしてみることに。
あっさり修理手続きへ進んだ
HPの場合、電話問い合わせなどもありますが、LINEを使って修理受付とやりとりができます。
すごく楽でした。
スムーズに修理手続きへ
修理の流れとしては
- ホームページからLINEで問い合わせする
- LINEを使用して、担当者とやりとりをする
- 電話にて修理に関する連絡が来る
- 配送業者が集荷に来る
- リペアセンターにて修理後、返却される
という感じです。
スムーズですが、ステップとしては結構あります。
電話対応のコミュニケーションミスが多い
LINEの担当者にて、修理受付後、1営業日以降に電話にてHPのオペレーターから修理に関する連絡が来ました。
そこで
- 本体
- 故障事象
- 集荷の日程
が確認されます。
今回、表題にもある
- SSDの異常
- GPUのブラケットとPCケースとを固定しているネジが固く、外す際にネジ穴をなめた可能性があるので、ネジ穴が舐めていたら交換してほしい
ことを伝えました。
その際に、いくつかのコミュニケーションミスがありました。
集荷の詳細事項が間違っている
後日、実際に日通の人が集荷に来てくれるのですが、その際に
オペレーター側:元箱があるとのことなので、それに入れて集荷で受け渡しください
ドライバー側:元箱がないと聞いているのですが…。
のようなコミュニケーションミスがありました。
ドライバーの方も、元箱あったんですか!?みたいに困惑していました。
ネジ固くないですよね?
2つ目ですが、後日修理担当者から連絡があり、
ご申告いただいたネジ穴が固いという現象ですが、特にネジ穴は固くないようでしたが…。
と、そっちじゃない~!となるような内容がありました。
私が申告したのは
ネジ穴が固くて、ネジを回す際に穴をなめたかもしれないから、確認してもらってなめていたらネジを交換してほしい
です。
修理受付をしたオペレーターからの内容では、そのように記載されていましたが、と修理担当者の方はおっしゃっていたのでオペレーターの方の内容の転記ミスかな…と。
私の伝え方(余計な内容が多いこと)にも問題があったと思います。
肝心のSSDについては、事象確認後に部品を発注するということで、その後に部品を発注してもらい、修理となりました。
なんだかんだ修理は終わった
修理担当者からの折り返し連絡にて、正しい内容を伝え、1~2日ほどで無事に修理は完了しました。
数日後、私のもとへ修理品が返却されてきたので動作確認をしました。
それはもう、わくわくしながら…。
ですが、その期待は動作確認をしてすべてぶちのめされます。
信じられないような修理品質だった
修理返却品の電源を入れ、初期セットアップ等がされていたのでいったん簡単に動作確認をしていました。
まずは、CrystalDiskInfoで交換してもらったSSDの情報を見てみました。
それが以下の画像。

状態が正常になっています!やったー!
…ん?総書込量、総読込量やけに多くない…?しかも使用時間も491時間…?
ん-まあ、修理に使うのは新品同等あるいはリファービッシュ品だろうし仕方ないのかなぁとあきらめて納得してました。
いや、問題がないか動作検証してくれたからそこまで増えたんでしょ
と思う方もいるかもしれませんが、今回の修理でリペアセンターにPCがあったのは2日程度なので、少なくとも時空が歪んでいない限り、仮に使用時間0時間の新品だったとしても、491時間も使えるはずがありません。
まあ、状態が正常になったしよかった~!と安心したのもつかの間、それよりも深刻な、新たな問題が2つほど浮上しました。
定期的な状態異常と温度ステータス異常が出てくる
Intel RSTから「ストレージの異常」アラートが頻発するようになりました。
修理したにもかかわらず、なぜか定期的にそのアラートが出てきます。
おかしいと思い、状態異常になるタイミングを狙って、CrystalDiskInfoで状態を確認してみました。

なんか温度がおかしいことになってるー
ちなみに、たまたま86℃になっているのではなく、状態異常になるときは必ず86℃表示になります。
CrystalDiskInfoをF5で定期的に更新してみると、この異常が頻発していることがわかりました。
86℃→34℃→86℃みたいになるので、86℃はあくまで実際に高温になっているのではなく、SMARTの何かしらのエラー、予想ですがファームウェアのバグ?なのではないかと思いました。
そして、2つ目のさらに厄介な問題が顔を出し始めます。
SSDがいなくなる
PCの初期化を行い、再起動をしたところ、以下の画面が出てきました。

なんと、起動デバイスが見つからないというエラーが発生。
初期化でブートローダーのインストールでも失敗したのかなーと思っていたのですが、システム診断を実施して愕然としました。

なんと、ストレージがないと出るのです。
ちなみに、一定時間放置して再起動すると一応SSDは再度認識されました。とはいっても、不安定であることに変わりはありません。
ここまでの問題をみて、このSSDは不具合品でまったくもって修理完了といえる状態ではないと確信しました。むしろ悪化してる…。
ファームウェアのアップデートできず
なんとなく、ファームウェアの不具合くさいなーとは思ったので、ファームウェアの更新をしてみようと思ったのですが、HPのサポートページを確認しても、どれがこのSSDのファームウェアなのかわからず、結局諦めました。
後日、対象のファームウェアについてHPのリペアセンターの人に確認したところ、「SSDファームウェアというのがいくつかあるので、どれかをダウンロードすれば当たりが見つかります。」と教えていただきました。それいいのか…。
どうしようもないので、再修理を依頼した
結局のところ、これでは何も解決していないどころか、事態が悪化しているので、急いでHPの修理窓口に再修理をお願いしました。
事象等を伝えたところ、すぐに再修理へ。
その際に、このSSDは新品なのかリファービッシュ品なのか聞いてみたところ
HPの修理では、新品または新品同様の再生品を使用しています。
という返信がありました。
今回使われた不具合の出ている「再生品」ですが、私が思うに
- HPの修理等で回収した部品において、簡単なテストを実施したうえで問題が出なかったものを再生品として再利用
- 今回の修理で使われたSSDは、簡単なテストで問題が出ず再生品として再利用されたもの(実際は問題があるもの)
なんじゃないのかなと思っています。
まあ、そもそも使用時間が491時間、2TB近くも読み書きされたSSDが新品同様かといわれると疑問でしかありませんが…。
そして再修理へ
再修理なので、優先度が高かったのか、かなりスムーズでした。
ちなみに、ドライバーの方はまた元箱がないと思って集荷に来てくれました。まーたHPのコミュニケーションミスってる…。ドライバーさんには罪ないです。
あと、今回は現象が起きないかどうかを確認してもらうため、2~3日ほど検証をしてから返却してもらうと約束をしてもらいました。
予定より早い返却に
修理が完了し、修理担当者から連絡がありました。
- CrystalDiskInfoを使用し、総書込量、総読込量、使用時間が0時間のものであることを確認して交換した
- 1日PCを起動させ続け、申告の事象が出ていないことを確認した
- SSDの意図しない切断によるエラーがイベントビューアーに出力されていないことを確認した
- 念のため、SSDのファームウェアを最新版にアップデートした
ということで、これ以上検証しても問題が出そうにないため、これをもって返却してもよいかどうか確認され、それだけ確認して問題が出ていないのであればもういいかと思い、返却をお願いしました。
無事に正常なSSDが搭載されたPCになった!
再修理で戻ってきたSSDは、以下の通り。

連絡通り、本当に新品のSSDに交換してくれたのだとわかりました。
というか、リファービッシュ品ってこのぐらいの使用状態のものを指すのだと思うのですが…。
そして、ファームウェアがHPS2からHPS3にアップデートされていました。これのおかげもあるのかなーと少し思ってます…。
以上が今回のSSD修理の顛末記的なものになります。
前オーナーのおこぼれによる修理だけど、HPの修理品質は…
今回、前オーナーさんが延長保証に加入してくれていたおかげで、SSDを無償で修理することができました。
これについては、感謝しかありません。
少し調べた感じでは、同様のSSD異常が出て修理に出そうとしたところ保証期限切れで有償修理だったという記事を見つけて、本当に私はラッキーだったと思います。
あくまで前オーナーのおこぼれで修理できた身分なので偉そうなことは言えないのですが、HPの修理品質はなんともいえません。
少なくとも、1回目の修理後に発生した問題は、少し使用していたら気づくことができたレベルです。
それこそ、Intel RSTによる警告が出ていたため、修理完了後にもう少し動作検証をしていれば絶対に見つかっていました。
コストの兼ね合いもあり、数時間にも及ぶ検証はできないのだと思いますが(イベントビューアーを見た限り、OSインストールして返却してるっぽい)、結局再修理になっているので、ユーザーとしては印象最悪です。
できれば、修理後の検証はもう少し実施してほしいです。
あと、不具合があるものを再生品として修理に使わないで…。
もっと言うと、人のPCで勝手にニュースサイトみたり、Web閲覧しないで…。してもいいけど履歴消して。