こんにちは、風船(@fusen_niconico)です。
前回、SynologyのDS918+を購入した記事を書きました。
その際にちょろっと書いていた「Synology Moments」をご紹介します。
Synology Momentsにアップデートが来て新機能がいくつか追加されました!
以下の記事にて紹介しています。
Synology Momentsとは?
一言で言ってしまえば、画像管理アプリです。ただ、単なるアプリではなく「Googleフォト」に近いアプリと言っていいと思います。
ご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、SynologyのNASには「Photo Station」という画像管理アプリが存在します。
違いは何なのか?
- Photo Station
- ポートフォリオ公開向けである
- 写真は自分で分類する
- クライアントからのコメントをもらえる
- 写真に署名を付与したりできる
- メタデータで分類や検索ができる
- 公開が簡単にできる
- Synology Moments
- 写真と動画のバックアップ向けである
- 写真は自動で分類され、顔や題材場所などで分類できる(題材は一部モデルのみ)
- タイムライン形式で写真を鑑賞できる
- とにかく写真と動画をひたすら自動バックアップできる
- スマートフォンやタブレットに特化している
- 共有が簡単にできる
- 写真の分類にニューラルネットワークを用いた機械学習が使われている
と言った違いがあります。
さらに簡単に言えば、仕事に使うなら「Photo Station」、個人で使うなら「Synology Moments」といった感じです。
実際に使ってみる
NASにアプリのインストールを行った後、お使いのスマートフォンに専用アプリをインストールします。
今回はiPhoneで試しました。
App Storeからアプリをダウンロードして起動させます。
NASのIPアドレスかドメイン、ログイン情報を入力して「ログイン」。
画像と動画のバックアップを設定します。今後撮影するデータかこれまでのデータ全てをバックアップするかを選べます。このあたりの設定は後で変更可能です。
設定後、アップロードをしようとするとフォトライブラリへのアクセス許可を求められるので許可します。
早速アップロードしてみます。
写真をアップロード
自動分類を試す
Synology Momentsの目玉機能である、画像の自動分類機能を試してみます。
分類は
- 人々
- 主題
- 場所
の3つがあります。
人々は顔認識、主題は写真から内容を認識、場所はジオタグから認識、となります。
人々
こちらが「人々」の画面。個人情報まみれだったのでモザイクだらけなのですが、上部に名前と顔写真、その下にその人が存在するアルバム、その下に写真がひたすら羅列されます。
機械学習が用いられているため、顔に変化があったり、横を向いていたり、これを顔と認識できるか?のようなブレのある写真でもそこそこ認識してくれます。
仮に、顔が別々に認識されてしまっても「統合」することが可能です。
不満点としては、顔認識が間違っていても一部の結果を削除できないこと※です。これは是非できるようになって欲しいです。
※アップデートにより一部の結果を削除することが可能になりました。
主題
主題は、写真の内容を認識して分類してくれます。このあたりが他のNASでの写真管理アプリなどではない機能。これが欲しいが為にSynologyのNASを選んだようなモノです。
なお、この機能は一部のモデルのみ対応なので注意してください。
分類がされるとこのようにカテゴリー毎に写真を見られるようになります。意外とかなり細かく分類されているのが分かります。まったく関係ないですが、ラーメンの写真は池袋にある麺処花田という超絶うまいところのラーメンです。おすすめです。
タカアシガニをロブスターと分類しているところが面白いですが、色と形がそっくりなのでこの結果なのでしょう。小さくて、周りの色と混同してしまっているカワウソもしっかりと分類しています。
本当にすごいです。
そういうカテゴリーがあるのかと思ってしまったのが、卒業式や婚礼。卒業式と婚礼はモザイクがかかっていますが、卒業式はまさにしっかり分類されており、婚礼は違う写真が分類していました。ただ、構図的には分からなくもない写真でした。
「犬」にSNOWの自撮りが入っていたりして面白い結果がありました。子どもには思いっきり子どもが分類されていましたが、幼児には大の大人が分類されていたりなかなか面白い結果が!
100%正確に分類されているわけではありませんが、アップロードして放置するだけで自動的に写真を分類してもらえるというのは非常にラクだと思います。
場所
これは写真に埋め込まれているジオタグを用いて分類されます。ただ単に地域で分類されるだけなので面白味もありません。写真をマップで表示してくれるなどの機能があれば面白そうです。
ニューラルネットワークの使い方は分類だけじゃない
Synology Momentsに使われている機械学習は、写真の自動分類だけではありません。
写真を閲覧している際に、回線が不安定で写真をダウンロードできない場合があると思います。
そういった場合に、機械学習のディープラーニングを活用して、キャッシュとして保存されている低解像度の写真から高解像度の写真を生成する「超解像度機能」が搭載されています。
公式サイトにある写真は、元画像ってレベルのくっきり画像が表示されていますが、これはあくまでイメージ画像です。
このような感じです。ディープラーニングを使っているとはいっても、やはり細かいディテールの再現は難しいようなので、いざという時であれば視聴に耐えうる最低画質にあげてくれるという感じです。
まとめ
写真の自動分類機能が非常に素晴らしいアプリです。本当にGoogleフォトの個人版と言えるレベルです。
スマホは気軽に写真が撮影できるため、分類をするのを忘れて大変という経験をされている方も少なくはないと思います。完璧な分類を求める方には向かないかもしれませんが、後で手軽に確認できれば良いという方には最適です。
もちろん、アルバムでまとめたりして他の方と共有することも簡単に可能なので、バックアップするだけでなく後で思い出を共有することにも使えるのでいかがでしょうか。
顔認識の誤りについて、『アップデートにより一部の結果を削除することが可能になりました』とのことなのですが、最新バージョンにアップデートしても、そのようなメニューも見あたらず、ググりましたそのような情報も見つけることができませんでした。
よろしければ、どのような操作で可能になったのか、ご教示頂けないでしょうか。
macchaka様、コメントありがとうございます。
顔認識の結果の削除については、アルバム→人々→誤った写真が認識されている人物を選択→写真を選択→メニューバーに表示される「・・・」から選択済みの写真を削除からおこなうことが可能です。
以前までは、Moments内からそのまま削除されてしまう機能だったのが、アップデートにより結果からのみ削除ができるようになりました。
また、こちらから改めて別の人として名前をつける事も可能になっています。
項目名がちょっと紛らわしいですが、ご確認くださいませ。
返信ありがとうございます。
確かにそのような機能があることを確認できました。
それにしても、Synologyはしばしば日本語が怪しいですね。
Momentsアプリ(iPhone)も、画像バックアップ>容量を解放する、で「削除できる〓枚のバックアップ済の社員およびビデオがあります」っていうのが、何時までも直らないので、日本のユーザはいないのかと不安になります(笑)
無事に確認いただけたようでよかったです!
確かに、ちょっと違和感のある翻訳は多いですよね。
ボランティア翻訳が解放されればいくらでも協力できるんですけどねぇ…。
日本法人もできたので、是非これから怪しい日本語が訂正されていくことを望みます!