Apple Supportが、YouTubeで「衛星経由の緊急SOSの使用方法」の動画を公開しました。
動画は英語版ですが、本記事では日本語にて順を追って解説します。
なるべく使いたくない機能ですが、もしものときのため予習しておきましょう。
ざっくりまとめると
- Apple Supportが衛星経由の緊急SOSの使用方法に関する動画を公開
- 2022年11月から、アメリカ合衆国とカナダにてiPhone 14およびiPhone 14 ProにiOS 16.1がインストールされていれば利用可能
- デバイスのアクティベーションから2年間は無料で利用できる
通信が利用できない場合の緊急通報で動作
動画内では、11月からiOS 16.1がインストールされたiPhone 14シリーズおよびiPhone 14 Proシリーズにて利用可能と説明されています。
セルラー通信およびWi-Fi通信が利用できない場合に緊急通報した場合に「衛星経由の緊急SOS」ボタンが現れるそうです。
「Emergency Text via Satelite(衛星経由での緊急メッセージ)」ボタンをタップすると、衛星経由の緊急SOS機能が起動します。
衛星経由の緊急SOSの場合、予め決められた選択肢をもとに定型文のような形でメッセージを送信します。
「Report Emergency(緊急事態を報告)」ボタンをタップ。
メッセージは選ばれた選択肢をもとに自動で作成される
そのまま、緊急事態の種類、負傷者がいるかどうかを選択する画面になります。
この画面にしたがって選択された内容をもとに、衛星経由で送信するメッセージが決まります。
画面の指示に従い、衛星の方向にiPhoneを向けます。
なお、衛星と良好な通信を確立するには、空を見渡すことができ、屋外にいることが条件となります。高層ビル、山、生い茂った木々などは通信を妨げる原因になってしまいます。
衛星が移動した場合は、その事をiPhoneが検知してデバイスの方向を変えるように促してくれます。
このとき、可能であれば空を見渡せる方向に向けるのが良いようです。
iPhoneが衛星を捕捉すると、「CONNECTED(接続済み)」という表示に変化します。
緊急サービスプロバイダーまたは緊急通報を代理で行うリレーセンターにメッセージで連絡できるようになります。
現在の状況、位置情報およびiPhoneのバッテリー残量、設定されていればメディカルIDの情報が緊急サービスと共有されます。
場所が移動しても、その情報は緊急サービス側で取得できるそうです。
テキストメッセージによる応答確認メッセージが届くこともあるそうで、そのメッセージに対しての返信も可能のようです。
衛星経由で送信するメッセージは通常のメッセージに比べて送信に時間がかかるため、短時間で送信できるよう、できる限り短文で端的にする事が望ましいとのこと。尚、発表時のKeynoteによれば、メッセージは独自の方法によって圧縮された状態で送信されるようです。
衛星を捕捉できる範囲から外れた場合には、次の衛星が利用可能になるまでの通知を受け取ることができます。
まずはアメリカ合衆国とカナダで利用可能に
衛星経由の緊急SOSは、まずは2022年11月からアメリカ合衆国とカナダにて利用可能となります。
互換性のあるデバイスのアクティベーションから2年間無料で利用可能のようです。つまり、日本などの対応していない地域で発売日に入手してアクティベーションしていた場合は、2024年10月以降に機能が解禁された場合は有料での利用になる…?
日本などの新たに対応した地域においては、サービスが利用可能になった日から2年間無料で利用可能とのことです。
そのため、デバイスの互換性を除き、次のいずれかの条件を満たせば一定期間は無料で利用可能ということになります。
- 互換性のあるデバイスをアクティベーションした日から2年間
- 新たに対応した地域については、サービス開始日から2年間
ついに日本でも利用可能になりました。
日本時間の2024/07/30に公開された「iOS 17.6」にて、ついに日本でも衛星経由の緊急SOSが利用可能になりました。
いざという時のために使い方は知っておいて損はない
iPhone 14シリーズとApple Watch Series 8以降から搭載された「衝突事故検出機能」もそうですが、できれば利用したくない機能なのは確かです。
ですが、いざという時のためにこれらの機能の使い方を知っておくのは良いことだと思います。
それにしても、ますますiPhoneやApple Watchが非常事態の時の生命維持装置化してきていますね。